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キアロスタミの絵本刊行と、トークを含む2daysイベント(10/9, 10)のお知らせ

『友だちのうちはどこ?』などで知られる映画監督アッバス・キアロスタミ(1940ー2016)は、わずかながら絵本も制作していました。その中から2冊の絵本の翻訳版がカノアより刊行されます(10/4発売)。

1、『ぼくは話があるんだ、きみたち、子どもたちだけが信じる話が』(文:アフマド=レザー・アフマディー、絵:アッバス・キアロスタミ、訳:愛甲恵子)2310円(税込)
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2、『いろたち』(作:アッバス・キアロスタミ、訳:愛甲恵子)1650円(税込)
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『ぼくは話が‥‥』は、詩人で児童文学作家であるアフマド=レザー・アフマディーが物語を書き、それに対してキアロスタミが絵をつけたもの。写真のコラージュに彩色しています。1970年という、キアロスタミが『パンと裏通り』で監督デビューした年に出版された絵本です。
一方『いろたち』は、緑、黄色、だいだい色、赤、水色、紫、黒、白というそれぞれの色が、さまざまなものや風景の中にあることを、シンプルに描いた本。シンプルなんですが、画一的でなく、絵にも言葉にも自由なリズムがある、めくるのが楽しい絵本です。

全く異なる魅力を持つ2冊の絵本。ぜひ手にとってご覧ください。

そして、二日間だけですが、ゲストをお招きしてのトークを含む出版記念イベントを開催します。

「キアロスタミが遺した2冊の絵本」出版記念イベント
日:10月9日(日)、10日(月)
時間:9日:11時ー14時(トーク開催のため)
   10日:11時ー18時
場所:いずるば
(ネットで「いずるば」と検索すると多摩川駅が最寄りと出ますが、沼部駅の方が近く、わかりやすいです。ぜひ沼部駅をご利用ください)
入場料:500円(来場者特典:オリジナルポストカード1枚。未就学児無料)
*入り口で靴を脱いでお入りいただきます。
*クレジットカードや電子マネーはご利用いただけません。ご注意ください。
主催:企画室・音と光
企画協力:カノア、salamx2

今回の刊行を記念して、2冊の販売に加え、『ぼくは話しが…』のパネル6点、『いろたち』の校正紙、今年5月にイランで行われたアフマディー氏へのインタビューや原画見学の様子を含む関連写真、キアロスタミやアフマディーの関連書籍、さらに、1970年代に児童青少年知育協会(カーヌーン)で作られた絵本やレコードなどを展示します。
2冊にまつわる様々な物や書籍とともに絵本の世界をお楽しみください。

<トーク>
10月9日(日)15時〜 1500円(入場料含、茶菓子付き)
ゲスト:山本久美子さん(アジア・アフリカ言語文化研究所フェロー)
映画版『いろたち』を含む1970―80年代の作品を中心に、キアロスタミの映画や詩についてお話をうかがいます。映画版『いろたち』の上映も行います。(聞き手:愛甲恵子)
*サラーム・サラーム(info@salamx2.com)まで、お名前、連絡先電話番号とともにお申し込みください。

二日間だけのイベントですが、内容は盛りだくさん。ご都合つきましたらぜひお越しください。


◆キアロスタミ監督への告発について:キアロスタミ監督に対しては、2002年公開の映画『10話』の盗作、性暴力が告発されていますが、監督は故人であり真偽不明なこと、また、この2冊が作られたのはそのずっと以前(1970年と84年)であるため、版元であるカノアさんは、今回の絵本とは関わりがないのではないのではないかと判断し、出版を決めました。
https://www.ka-noa.co.jp/assets/pdf/ouropinion.pdf

by salamx2 | 2022-09-23 09:58 | kiarostami | Comments(0)