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アミーン・ハサンザーデ=シャリーフ展「My Iranian Lions」終了しました&「アミーンの絵本と現代音楽の夕べ」のこと

大阪のCalo Bookshop and Cafeから東京のSEE MORE GLASSに巡回したアミーン・ハサンザーデ=シャリーフ展は17日(日)に終了しました。ご来場いただいたみなさま、誠にありがとうございました。国立民族学博物館で開催されている「驚異と怪異」展(いよいよ11月26日まで!)にあわせて企画された二つの展覧会。Caloさん、シーモアグラスさんをはじめ、大阪大学の竹原新先生や現代音楽の松本真結子さん、しましま出版さんと、とにかく多くの方々にご協力いただき無事に展示を終えることができました。ありがとうございました。

最後に、東京展開催中の13日に松本真結子さんをお迎えして開かれた「アミーンの絵本と現代音楽の夕べ」について書きたいと思います。

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個人的な知り合いである「しましま出版」の二人にご紹介いたいだいた松本さんは、この夏に日本音楽コンクールの作曲部門で1位をとり、まさにこれから世界へ飛び立たんとする若き才能。ご一緒させていただいたのは、とても貴重な経験になりました。
松本さんにとってはペルシャ語の音は初めてで、わたしにとっても現代音楽は初めて。
うまくいくのかいかないのか(そもそもその基準もよくわからない)、お客様はどう聞いてくださるのか、わたしは全く予想できなかったのですが、結果的に、その場にいたみなさんと、とてもおもしろい時間を共有することができました。
『月の漁師』という、ペルシャ湾を思わせる海を舞台にした親子の物語、その物語を語るペルシャ語の響き、そしてその世界全体を無限におし拡げるかのような音楽が一体になる感覚を、読んでいるわたしも感じました。

思えば松本さんは初めから「原稿もいただきたいですが、音をください」とおっしゃっていました。なので、朗読用の原稿を送った時に、同時にまだ練習不足のグダグダな朗読の録音データもお送りしたんです。だから多分、よく聞いてくださったんじゃないかなぁ。最後の方はペルシャ語のタイトルの「サイヤーダーネ・マーフ」という音を、ご本人がほぼ正確に発音できるようになってましたし。

演奏の後は、『月の漁師』についての印象やこれまでの絵本とのコラボレーションのことを少しだけうかがいました。イベントを聞きに来てくださっていた編集者の小野明さんにも途中少し加わっていただいたのですが、小野さんは「音楽と絵本のコラボというのはたくさんあるけれども、現代音楽は、決まったリズムやメロディに縛られないから絵本に寄り添いやすいのかもしれないですね」とおっしゃっていました。確かにそうだな、と。寄り添い、かつ、自由。

最後に松本さんに「今後も絵本のために曲を作りますか?」と聞いたところ

「作りたい絵本に出会った時にまた作りたいです!」

とはっきりとおっしゃいました。この言葉と印象的な笑顔が忘れられません。
自分も、目の前に心躍るようなものが現れたらひょいと身軽に手を伸ばす者でありたい、と思いました。

松本さん、しましま出版さん、イベントを後押ししてくれたSEE MORE GLASSさん、そして、何を聞かされるのかほとんどわからないままに参加してくださったみなさま、本当にありがとうございました!

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(右:しましま出版さんの『しましま』Vol.2)


by salamx2 | 2019-11-20 12:01 | amin_1910 | Comments(0)