セタール、タンブール奏者の慶九さんとトンバク、ダフ奏者の蔡怜雄さんをお迎えしてのイベント「音楽とお話の夕べ」が昨夜無事開催されました。
(直前リハーサルのふたり。トンバクが光ってる!)
前半がお二人の演奏、後半が三人での朗読セッションとトークという内容。
イラン音楽を初めて聞く方もいらっしゃったのですが、慶九さんと蔡さんの丁寧なトークで楽器のこととかイラン音楽そのもののこと、少し身近に感じてくださったのではないかと思います。恥ずかしながら、タンブールが6000年前の壁画に描かれている楽器がルーツとは知りませんでした…
(蔡さんがダフの説明をしているところ。慶九さんの後ろに横たわっているのはセタール)
そして後半は朗読から。
今回は『うた売り』という絵本の朗読をしました。
鳥のうたを売る、目の見えないおじさんが出てくるお話です。
わたしが日本語で読み、お二人は「アブアタ」というイラン音楽の旋法の曲を演奏しました。
「アブアタ」は鳥の声を模したような旋律が多く出てくる演奏法(といっていいのか)で、「この物語にぴったりの曲だと思うんですよ」と慶九さんが選んでくださったものでした。
わたしはこれまで何度か音楽と一緒に朗読したことがありますが、今回初めてちゃんと音を聞いて読むことができました(これまでは読むので精一杯で、読み終わると「あッ!今のちゃんと音楽と合っていたのか…?」と我に返るという状況でしたから…なさけなや)。
今回は、セタールの繊細な音で始まって、その後軽快なトンバクが加わり、クライマックスでダフの力強いリズムが会場を包むという構成。その音にわたしの声がうまく呼応できていたのか確信は持てませんが、「とにかくおもしろかった」その一言です。
もしお二人がいいと言ってくださるなら、昨日産声をあげた三人の『うた売り』、もう一度でも、もう何度でもやってみたいです。
朗読の後は音楽や文学についてのトーク。そして最後は3人でクルドの曲を演奏して終了、ということになりました。3人?そう、わたしもちょっとダフを叩かせてもらったのであります。先日のリハーサルで初めて叩いたというのに、蔡先生から「やってもよろしい」というお許しが出たものですから、ちゃっかり叩いてみました。ビギナーズラックっていうんでしょうかね。多分自分が好きなリズムだったんだと思うのですが、なんとか外すことなく終わり、みなさんに「3日前に初めて叩いたにしてはうまい」というお世辞をいただきました。うふ。
音楽家を二人もお招きするちゃんとした音楽イベントは、考えてみると初めてで、「もっとあーすればよかった、こーすべきだった」という反省点が、もうほんとにたくさんあって顔が熱くなるほどですが、それでも、今回モルテザーの作品にかこまれて、優しいお客様と一緒に時間を過ごすことができたのはとてもワクワクする経験でした。
イベントにお越しくださったみなさま、ありがとうございました!また会う日まで!