最近ある方が教えてくださったのですが、かつて
クセナキスという現代音楽作曲家がいました(2001年没)。1971年にイランのシーラーズで開かれたペルセポリス・シーラーズ芸術祭で上演された「ペルセポリス」という曲を作った人です。
そのロサンゼルス初演版がこちら。
なんでもこの曲はノイズ音楽の極北だそうで、なにやら妖しい迫力に満ち満ちています。
さらにこの曲の感想などを載せている
ひでsanのブログで引用されいてる高橋悠治氏の解説を孫引きさせて頂くと、この曲が上演されている雰囲気の異様な感じがさらに伝わってきます。
○ペルセポリス
この曲はイランの第5回シラズ・ペルセポリス国際芸術祭からの委嘱で1971年8月26日ダリウス王の宮殿の跡で上演されました。
この廃墟で6地帯ににわけられ、それぞれ8個の巨大なスピーカーに取り囲まれる。
聴衆は高原の夜、砂まじりの風の中をさまよい、スピーカーから響く57分の音楽を聴く。
近くの古墳から2個のサーチライトが空を照らし、2個のレーザー光線が地上を走りぬける。
やがて山腹に多数の火がちらつき、幾何学的なパターンを作る。
石の間から巨大な火の手が上がる。タイマツを持った150人の子供達は「われらは地の光をになう」と古代文字を火でつづる。
そしてタイマツをふりかざして山をかけおり、聴衆の間を走りぬけ、立ち並ぶ宮殿の柱の後に消える。
もう何が何やらわかりませんが、砂が舞う中、巨大スピーカーからの大音量でこの音楽を57分聞かされるというだけで「すごそう」です。
ちなみにこの芸術祭には寺山修司も招かれていて、裸の俳優たちが観客の度肝を抜いたとか。
1971年のシーラーズ。恐るべし。