昨日少し触れた
『ペルシア民俗誌』には、「コルスムばあさん」と「不思議の国」という二つの作品が収められています。昨日引用したのは「コルスムばあさん」から。これは5人のおばちゃんたちが、イスラームのウラマー(法学者)よろしく、日常の習慣・習俗を「やるべきこと」「やったほうがいいこと」「どっちでもいいこと」「やらないほうがいいこと」「やってはいけないこと」に分類していく過程を文章にしたものです。結婚とか出産とか女性が深くかかわっていく事を中心に話が進むのですが、5人みんなの意見が一致することもあれば、そうでないこともあります。ちょっと笑ってしまったのが、「脱毛」に関するところ。
「嫁ぐ前の娘の脱毛は忌避行為」ということで5人は一致しますが、その後、こう続きます。
シャー・ゼイナブ夫人はこういっている。
「脱毛は忌避行為です。嫁ぐ前の娘ならばたとえ百歳でも、1チャラーク(約25cm)も毛がのびているとしても」
しかし誰もこの意見には賛成しなかった。
『ペルシア民俗誌』p. 39
シャー・ゼイナブ夫人が自信をもって言いきったものの、「ちょっとそれはいくらなんでも…」というような微妙な空気が流れた様子が想像できて、笑ってしまいました。