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10/13:展示とライブパフォーマンス<詩人アフマド=レザー・アフマディーの紡いだ物語より>

今年4月、「音が聞こえてくる絵本」展でのイベントで、サントゥール奏者の岩崎和音さんがトークや演奏を披露してくださいましたが、その中で行なった「朗読+サントゥール演奏」が何倍もパワーアップしてかえってきます!会場は、2年前にキアロスタミ絵本のお披露目を行なった「いずるば」です。


詩人アフマド=レザー・アフマディーの紡いだ物語より
ー絵本と音楽と共にー

2024年10月13日(日)
会場:いずるば(東急多摩川線「沼部駅」より徒歩5分)
第一部|アフマディーが手がけた絵本の展示 11:00~16:00
入場料|500円(作品リスト付き)*ご予約は必要ありません。

第二部|<アフマディーの物語とサントゥール>ライブパフォーマンス 17:00開演(16:30開場)
参加費|3000円(要予約。絵本もご覧いただけます)、中学生以下は1000円
*ライブに参加ご希望の方は下記リンクよりお申し込みください。精算は当日受付で現金にてお願いいたします。

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1960年代にイラン現代詩に新風を吹き込んだ詩人アフマド=レザー・アフマディー。昨年、惜しまれつつ83歳でこの世を去りました。

前衛的な作風が愛された詩人ですが、子どもたちに向けた物語を数多く残したことでも知られています。1970年『ぼくは話があるんだ、きみたち、子どもたちだけが信じる話が』(絵:アッバス・キアロスタミ)から始まった絵本の仕事は生涯にわたって続けられ、才能ある画家たちと生み出した絵本の数々は、イランの絵本の世界において、独自の光を放っています。

今回は、追悼の思いをこめて、アフマディーの絵本『春、ぼくらは鳥を呼び、鳥は応えた』の詩情を表現するライブパフォーマンスを試みます。これは、今春実験的に行った、サントゥール演奏と朗読の世界から着想を得、「企画室・音と光」の空間演出を加えさらに広がりのある世界へと発展させたものとなります。

一夜だけの物語を、ぜひ体感しにいらしてください。

会場では、アフマディーが手がけた貴重な絵本のうち、1970ー80年代に刊行されたものを含む約30冊の絵本もご覧いただけます。

サントゥール演奏:岩崎和音
ペルシャ語・日本語朗読:愛甲恵子
空間演出|企画室・音と光
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# by salamx2 | 2024-09-02 00:19 | ahmadi_2410 | Comments(0)

ヌーシーン・サーデギヤーン展、終了しました

すでに1週間以上経ってしまいましたが……成増Patinaさんでの11回目のイランの絵本展、無事終了しました。
今年も本当に暑かった!
このような暑さの中ご来場いただいき、誠にありがとうございました。

ヌーシーン・サーデギヤーンさんのイラストレーションの魅力は、デザインのかっこよさと素直なストーリーテラーぶりが、絶妙なバランスで同居していることだと思います。
今回は全く内容の違う3冊をご紹介しましたが、これからどんな作品を描くのでしょうね。とても楽しみです!

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(『ずっとずっと遠く』より、水浴びをするゾウさんたち。良い夏を!)

# by salamx2 | 2024-08-09 00:12 | noushin_2407 | Comments(0)

ヌーシーン・サーデギヤーン展、始まっています!30日(火)まで

11回目のボローニャ関連企画、成増Patinaさんでの「ヌーシーン・サーデギヤーン」展、開催中です!

前日25日に、Yumeと元気いっぱいの10歳5歳の兄妹の力も借りて無事搬入が完了し、26日からヌーシーン・サーデギヤーン展が始まりました。

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(左から『ずっとずっと遠く』『ハゲワシの娘』『少女、鏡、母』)

今回はサーデギヤーンさんが絵を描いたこちらの三作品を紹介する展覧会です。民話が題材の『ハゲワシの娘』、トラをはじめとする動物たちの表現が魅力的な『ずっとずっと遠く』、詩人の幻想的な物語を自由に解釈した『少女、鏡、母』の3冊。たまたま…ではあるのですが、三者三様のバラエティ豊かなラインナップになりました。

では会場の様子を少々ご紹介。

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ギャラリースペース入り口の右にまず青い竜の絵があります。これは上記3冊とは別の作品なのですが、今年は辰年なので展示することにしました。わたくしたちが辰年というのもあります(えへへ、歳がばれますね)。

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正面には『ハゲワシの娘』から3枚。この絵本は、次から次へといろんなことが起こる、民話の魅力を存分に味わえる作品です。わたし自身、「え?次はどうなるの?」とワクワクしながら読みました。

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奥から振り返って左側の3枚が『ずっとずっと遠く』。遠くから見えた黒い丸を探しに出かけた若いトラは、道々出会う動物たちに「きみはあの黒い丸?」と聞いて怒られます。「ぼくは黒い丸じゃない!」と。動物たちの表現をじっくりご覧いただきたいです。

そして、入り口右に見える一枚と……

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そこを振り返った壁にかかっている一枚が『少女、鏡、母』。『ぼくは話があるんだ、きみたち子どもたちだけが信じる話が』の作者である詩人アフマド=レザー・アフマディーが文章を書いた絵本です。
母に「鏡の中を旅しながら生きていきたいの」と言って鏡の中に入っていく少女の物語。美しい色のイラストレーションが幻想的な物語に伴走します。

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ポストカードも作りました!『ハゲワシの娘』の方は大判ですよ。DMにも使った表紙のハゲワシは、広げてみると大きくて、大変迫力があるのです。

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『少女、鏡、母』はカバー付きのめずらしい本が少しだけあります。もしよろしければどうぞ!早い者勝ちです。

というのがギャラリー内の大体の雰囲気です。ぜひゆっくり物語と絵をお楽しみください。

そして、おなじみの棚にはイランみやげやボローニャゆかりの作家の絵本、そして日本語で刊行された絵本を置いています。

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かわいい垢すり袋たちもいるヨ。

というわけで、展示は30日(火)まで!ぜひお越しいただきたい……ところですが、毎日暑いですので、どうぞ無理のない範囲でお越しください。お待ちしています!

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(10歳と5歳の若人が描いてくれた看板がお出迎えします!)













# by salamx2 | 2024-07-28 03:07 | noushin_2407 | Comments(0)

11回目のボローニャ関連企画は、ヌーシーン・サーデギヤーン展!

今年もこの季節がやってきました。
板橋区立美術館で開催されるボローニャ国際絵本原画展関連企画としてのイランの絵本展、今年も開催いたします!

イランの絵本展vol.11
ヌーシーン・サーデギヤーン

2024年7月26日(金)~30日(火)*会期中無休
11:30-18:00
〒175-0094 東京都板橋区成増3-20-16

今回は、2022年、23年、24年と続けてボローニャ展に入選しているヌーシーン・サーデギヤーンさんの特集です。
新刊の『ハゲワシの娘 (Dokhtar-e dal)』(文:A. Akbarpur、22年入選作)のほか、近年刊行された計3作品を展示・販売いたします。
巧みな構図と色使いで、物語を力強く牽引するサーデギヤーンさんのイラストレーションの世界をお楽しみください、

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# by salamx2 | 2024-06-25 09:57 | noushin_2407 | Comments(0)

イベント「岩崎和音さんに聞いてみよう♪」のこと

谷中Ethnorth galleryさんでの「音が聞こえてくる絵本」展では、二日目にイベント「岩崎和音さんに聞いてみよう♪」を開催しました。

岩崎和音さんは、イランの古典楽器サントゥールの演奏家。実はアイコウが初めて岩崎さんにイベントでの演奏をお願いしたのは2011年のことで、「あれから13年かぁ」と遠い目になりました。今回のイベントでは、その13年の間になさった留学のことをはじめ、いろいろなことを伺いつつ演奏まで堪能するというとても贅沢な時間になりました。

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全体で1時間30分のイベントは、前半と後半に分かれ、前半はアフマドレザー・アフマディーが文章を書いた絵本『春、ぼくらは鳥を呼び、鳥は応えた』を耳で楽しむことを目指し、岩崎さんにご協力いただきました。

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絵本『春、ぼくらは鳥を呼び、鳥は応えた』


絵本『春、ぼくらは鳥を呼び、鳥は応えた』は、アフマディーが画家のファラ・オスーリーとコンビを組んで創作した「ぼくとおじいちゃんの話」シリーズの一作で、ある鳥と「ぼく」の一家をめぐる物語です。鳥は7色の羽を持ち、7つの歌を歌い、訪れる家々に希望を運ぶのですが、毎日歌うというその「7つの歌」に、イラン古典音楽の専門用語がそのまま使われています。

土曜日はマーフールの歌。

日曜日はシュールの歌。

月曜日はホマーユーンの歌。

火曜日はセ・ガーの歌。

水曜日はチャハールガーの歌。

木曜日はラースト・パンジュガーの歌。

金曜日はナヴァーの歌。


という感じで。となると、この「マーフール」とか「シュール」って一体なんだろう。どういう音なのかな?という素朴な疑問が湧きますよね。それを、実演を交えて岩崎さんに解説していただきました。

岩崎さんによると、西洋音楽でいうところの長調と単調にあたるものが、イラン古典音楽ではこの7つなのだそう。おお!な、なるほどー!この説明わかりやすい!
長調と単調ならばざっくりと「明るい」「暗い」というイメージに二分されますが、7つもあるとそこが単純には分けられないんだそうです。ある程度のイメージはあっても、その時々で、明るいようにも暗いようにも悲しいようにも楽しいようにも聞こえるという……。大変興味深いです。

などなどの説明をうかがった上で、朗読とのコラボを行いました。構造上続けて弾くことができないチャハールガー以外は、上記の7つの言葉が出てくるたびにその音階でワンフレーズ演奏していただいたので、鳥が毎日どんな歌を歌っていたのかが具体的にわかって、より物語の世界に入っていけました。
さらにこの物語では7つの「色」も重要な役割を果たすのですが、サントゥールのきらめくような音と色のイメージがぴったり合って、鳥の美しさ、色の美しさが際立って感じられた気がします。
音と色の親和性が感じられるコラボになりました。

とここまでが前半で、少し休憩を挟んだ後、後半はイラン古典音楽との出会いやイランでの留学生活などについてうかがっていきました。大阪音楽大学で「音楽学」として民族音楽を研究していた岩崎さんが、卒業旅行で初めて行ったイランで、「生きた」音楽体験をしたことがサントゥール演奏家への道につながっていったというところが特に印象に残っています。そしてちょうどその人生の転換点らしきところでたまたまサラーム・サラームから声がかかったということで、ほんと、ご縁て不思議ですね。

そうして最後、ソロ演奏をご披露いただきました。
様々な物語の舞台が切れ目なく上演されていくようなめくるめく演奏。サントゥールという楽器が持つ表現の幅広さが十分に感じられる、この日の最後にふさわしい一曲でした。

岩崎さん、ご参加くださったみなさま、ありがとうございました!
アイコウによる思いつきから始まった今回のイベントですが、岩崎さんのおかげでとても充実したものになりました。
音楽と絵本でまた何かできそうな気がしますよ。ぜひ次回の企画をご期待ください。

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# by salamx2 | 2024-04-20 01:32 | oto_2404 | Comments(0)