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中央アジア文化祭のこと その3:まさに「文化祭」でありました。

今回の中央アジア文化祭の出展者は、様々な角度から中央アジアにアプローチしている方々でした。ひとつずつご紹介しますと…(展示の写真はこちらにたっぷりありますのでぜひチェックしてみてください!)

1、ウズベキスタンのアトラス:東京農工大が進めるウズベクへの絹産業技術移転プロジェクトの一環で、かの地で作られる「アトラス」という絹織物の布地や小物などを展示・販売していました。プロジェクトの詳細についてはこちら

中央アジアはまさに「シルクロード」ですからね。絹の道ですよ。シルクですよ。
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わたしはアトラス小物を作っていらっしゃる高橋ゆりさんの数奇屋袋を買い求めました。日本の紬と同じ製法の織物ということで和の小物に合うんですよね。ちなみにこの布地は、経糸横糸ともにシルクのアトラスとは違って、経糸がシルク、横糸が綿の「アドラス」という布です。丸いのはアトラスの包みボタン。

2、モンゴルに住むカザフ人の刺繍布:圧倒的な刺繍布でした。わたしは写真を撮りそこねまして…「東京で世界一周」というブログにいろんな写真が載っているのでご覧になってみてください。この刺繍布について研究している廣田千恵子さんによれば、このすばらしい布たちは家の中を飾るため、お母さんが家族や子どもたちを想いながらひとはりひとはり縫ったものなのだとか。ものすごい密度なんですよ。
でも残念ながら若い縫い手はいなくて、盛り上げていこうという雰囲気もないそう。そういう様々な社会・経済的な背景も含めて、廣田さんはこの布をおっかけています。遊牧民の間を駆け回っています。わたしは廣田さんのそのパワーにも感動しておりました。廣田さんは「カザフ情報局ケステ」という情報サイトの管理人でもあります。気になる方はさらにチェックしてみてください。

3、トルクメン族の赤い絨毯:和室を独特の赤で飾り上げたのはtribeさん。
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貴重なものばかりでした。絨毯織りをされる橘さんによれば、トルクメンの絨毯は柄がシャープにくっきり出るような織り方なのだそう。ペルシャ絨毯と比較して教えてくださったのですが、確かに、同じ柄を織っているのにペルシャの方はもこもこしていて太っちょでありました。

ちなみにtribeさんはわたしが大学にいる頃に知り合った絨毯屋さん。何年前とは言いませんが、結構長いおつきあいです。相変わらず穏やかな佇まい。知っていることは出し惜しみしない気前のよい話し振りも健在で、見習いたいものだ!と思いました。

4、中央アジアの装飾タイルと陶器:この文化祭を完璧にコーディネートしてくださったオリエント・ライブラリーさんのコレクションもお客さまの注目の的でした。今回は現代の作家さんの作品を展示してくださったのですが、「朗読会」の回で載せた写真の我々の後ろに写る大きな壺もそう。見事ですよね。
それから、見づらいですが
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イラン部屋入り口のタイルはイランの作家によるもので、これもオリエント・ライブラリーさんのもの。このタイルにまつわる苦労のあれこれもうかがいました。そういう苦労もあって、モノへの愛着は深まるんです…多分。

5、トゥバ共和国の伝統音楽:こちらは展示ではなく、トゥバ音楽演奏家・寺田亮平さんの演奏とトークでした。トゥバ共和国……白状しますと、ロシア連邦を構成する共和国のひとつであるというこのトゥバというところについて、わたしはほぼ何も知りませんでした。まあ今だってほぼ何も知らないに等しいですが、0と1ではかなりの違いですからね。
寺田さんの喉歌・ホーメイは、行ったことも見たこともないトゥバというところの空気を運んでくれました。
youtubeに寺田さんの演奏がありましたのでどうぞ。途中で日本語もちょっとでてきますよ。



ホーメイのウゥィィーーという音。じわじわきます。やみつきになりそう。

ということでざっと全体をご紹介しました。様々な方向に向いている興味がふんわり大きく束ねられて西早稲田のもくれんげに集った、というまさに「文化祭」でありました。

今回、初めての試みである中央アジア文化祭に参加して思ったのは、展示物にはそれを伝えたい人の気持ちが乗り移るなぁ、ということ。以前からそう思って(というかそう肝に銘じて)展示してきましたが、今回改めてそう感じました。自然な「伝えたい」の気持ちが自然に展示や言葉にこもっている…そういうイベントだったように思います。
お客さまも、気持ちに余裕のある方ばかりでした。いろんなものの楽しみ方を知っているというか…お客さまからもいろんな事を教えていただきました。

楽しくおもしろい3日間を、ありがとうございました!
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by salamx2 | 2014-04-26 23:13 | 展覧会 | Comments(0)