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salamx2の雑談

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豊穣なる埃及2

HPを見て頂くとよくわかるのですが、この展覧会は、160年前にロンドンで出版された『オリエント画集』の多色石版図版30点を高精密複製したものの展覧会です(作品はHP内の「展示品」というコーナーで全て解説付きで見られます)。

石版画の下絵を描いたのはフランス人のエジプト学者で、20年近くナイル流域に住み、現地の人々と同じように生活した人、なんだそう。スケッチの対象は貴婦人から農民まで様々で、当時の学者の学問的態度というか、使命感のようなものを感じます。

わたしが特におもしろいなぁと思ったのは「女奴隷」が出てくる図版。「女奴隷」というとなんだかそれだけでつらい物語が想像されそうですが、この図版の中の奴隷からはそういう雰囲気を感じません…確かに主人の態度は偉そうですけども、服装は「奴隷」の方もなんだか素敵ですし、「ある意味」大事にされていたのでは、と思わせます。
その他、「エジプト人女性は、子どもを腕に抱くより肩にのせるのが普通だった」という解説が印象的な、農民女性を描いた図版も心に残りました。

つまり、自分の今の「常識」をちょっと覆してくれるような、当時のエジプトの「常識」をかいま見ると、おもしろいなぁ、と感じるんでしょうね。純粋に「へ〜」という。

解説もわかりやすいですし、お近くの方は是非見に行ってみてください。
ただ、ひとつわがままを言うならば、160年前の原版も一点でいいから展示してほしかったなぁ。
by salamx2 | 2010-05-14 09:05 | Comments(2)
Commented by チョムプー at 2010-05-14 21:22 x
行かれたのですね!私もです、っていうか今週二回行ってます。
新しい建物もできて、新しいカフェもできてますね。
講義棟にも、中東のグッズが展示してあって、楽しく見ています!
Commented by salamx2 at 2010-05-15 08:41
よく行かれているんですね!
チョムプーさんのレポートを見て行かねば、と思っていたんです。

新しい建物には入ったことないんですけど、カフェなんてあるんですか!それは驚きです。

関係ないですが、チョムプーさんがレポートすると、学食もちょっとおしゃれに見えるからすごいです。あれは驚きました。