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祖国よ、再び君を!

おとといのことですが、現代イラン詩集の訳者の一人である鈴木珠里さんの講演を聞く機会がありました(一般には公開していない会だったのでここではお知らせしておりませんでした。悪しからず)。内容は、前半がこの詩集を作る時のエピソード、後半がスィーミーン・ベフバハーニーという女性詩人についてのお話でした。

スィーミーン女史は今年81歳。目はほとんど見えないそうですが、現在でも外国を飛び回る現役の詩人です。
様々な興味深い話の後、最後にこの詩がインターネット上の動画とともに紹介されました。この詩はイランイラク戦争中に作られ、著名な歌手がメロディをつけたこともあり、大変有名になったそうです。


言葉の強さが、詩人の覚悟のようなものが、わたしの心の中にずんと届きました。
少し長いですが、どうぞ。

「祖国よ、再び君を!」

再び君を造り直そう 祖国よ! たとえこの身を礎にしようとも
柱を君の屋根に接ごう たとえこの骨を礎にしようとも

再びその匂いを嗅ごう 君に咲く花を! 君の若者たちが望むとおりに
再び洗い流そう 血まみれの君を! この止まらぬ涙で

再び、ある日、光が訪れ 暗闇はこの地から立ち去るだろう
自らの詩に色を付けよう 君の空の蒼色で

たとえこの身が消えて百年経とうとも 私は墓の傍らに立つだろう
そこで悪魔の心臓を引き裂くために 我らの雄叫びによって

我らの運命を司るお方は ありがたくも
まるで山のような雄大さを この身に授けてくれよう
試練の場においても

たとえこの身が老いさらばえようとも
もし学ぶ機会があるのならば
我が幼子らとともに 一からやり直したい

祖国への愛の物語を 熱く激しく語ろう
心からの言葉を用いて 魂を込めて
それ以外口から出るものはない

いまだ胸の中に炎が燃え盛り
その炎は 周囲の人々の熱意がある限り
弱まるはずは決してない

再び力を授かろう たとえ私の詩が血となろうとも
再び君を造ろう! この身に代えて
たとえこの力の限界を超えても

鈴木珠里訳『現代イラン詩集』pp37-38


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by salamx2 | 2009-11-24 00:38 | Comments(0)