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salamx2の雑談

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詩の絵本展、終了しました

初めての試みとなった詩にまつわる絵本の展覧会、無事に終了しました。ご来場いただいたみなさま、誠にありがとうございました。

詩の絵本は、各駅停車の列車のようだ、と思います。ページをめくったらそこは駅で、立ち止まる場所。「おや、ここはどこだろう」と絵をじっくり見てみたり、言葉を注意深くなぞったりする。詩人と絵描きが作り出した世界に、いちいちお邪魔するという感じでしょうか。イメージの世界はどこまででも広がるから、どれだけでもゆっくりと味わえます。おー、まさに旅だなぁ!

普段とは少し違う展覧会をすることができて、わたし自身いろいろなおもしろい経験ができました。
このことは多分、これからのサラーム・サラームにじわじわと影響を与えるんだろうと思います。
この展覧会のために尽力してくださったみなさま、ありがとうございました。

では、最後に小さな一編の詩をどうぞ。また会う日まで!

「ラジオ」
きみから遠くはなれたところに
世界は、たくさんある
人が、国が、海が、たくさんある。

今この一瞬にも
いろんな場所で いろんな人々が
平和に安らぎ 戦争で傷ついている

人はみな どこかにいて
うろうろ歩き がんばり 何かをつくり
踊り 歌い 食べている

敵や病気と闘う人
日照りや貧しさや失業と闘う人
宇宙船やロケットを作って
大胆にも 火星や金星までとばす人

選手は、ただ、勝利を求めて試合に臨む

君は今ここにいて そのだれからも遠い
悲しいのか 疲れているのか
嬉しいのか 胸が 熱いのか

みんなのニュースとやさしい歌を
聞きたいならば
そういう時が ぼくの出番だ
ぼくのスイッチ押してごらん
そうしてぼくに 耳を貸して

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『ものたちのことば』(詩:マフムード・キアーヌーシュ、絵:ハミード・トラーブリー)より
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# by salamx2 | 2016-07-23 00:23 | ehon_1607 | Trackback | Comments(0)

「酒をのめ、これこそが永遠の命」

早いもので展覧会も終盤にさしかかっております。
はやいなぁ……なんてぼやきたくなりますが、そんな時は12世紀の詩人ハイヤームの四行詩ルバーイー(複数形ルバイヤート)を唱えるのがよろしいのですよ!

というわけで、10日(日)はイベント「自分の声で楽しむルバイヤート」でした。初めての試みでしたので、企画を考えた時には、全く応募がないということもあるかもな、と思ったりもしたのですが、蓋を開けたらそのような心配は全く杞憂で、サラーム・サラームのイベント史上最も速く席がうまったのでした。参加者のプロフィールもバラバラで、大学でペルシャ語を専攻していたという二人組もいれば、ルバイヤートやハイヤームはもちろん、イランの位置さえちょっとあやしい、というくらいイランとは縁遠い方も参加してくださいました。ほんとうに嬉しい限りです。

そうして始まったイベント。前半は作者のハイヤームが12世紀に生きた大変優秀な学者であったことやルバイヤートが日本でもいろんな形で愛されていることについて簡単に説明しました。そして、満を持しての読む詩の発表。今回は初めてということもあり、渾身の一編のみです。発音のしやすさや意味のとらえやすさなどを考慮して選びました。その詩がこちら。

メイヌーshケ オムレジャーvーダーニー イーナーst
ホッd ハーセラッt アz ドウレジャヴァーニー イーナーst
ヘンガーメ ゴロモラストォ ヤーラン サルマーst
ホshバーshダミー ケゼンデガーニー イーナーst

ペルシャ語初体験の方がどうやったらペルシャ語らしい発音ができるだろうかと考えて作った、カタカナとアルファベットが混ざった表記です。参考にしたのは以前東京外大の教授だったザフラー・ターヘリー先生の朗読。わたしの読み方は完全にターヘリー先生の真似でございます。
意味はこんな感じ。

酒をのめ、これこそが永遠の命
青春の果実なのだ。
バラと酒、友の酔う季節
この一瞬を楽しめ、この一瞬こそが人生

「明日のことを思い煩うな、酒をのんで今こそを楽しめ」、というハイヤームの教え(?)がよく現れている一編です。
この詩をやろうと決めてからわたしもちゃんと覚えようとずっとブツブツ言っていたのですが、つぶやいているといろんなものが削ぎ落とされて、詩と一対一で向き合うような感覚になるのがおもしろかったです。これまでにいろんな研究者によってある程度は説明されていることでも「酒ってなんの比喩だろう」とか「青春の果実ってどういう意味かな」などと改めて考え出すんです。そしてふと自分なりに納得できるポイントに考えが辿り着くととても嬉しいんですよね。詩に近づけた気がして。4行という短い詩であるルバイヤートを楽しむとはこういうことなのかもしれない、と思いました。

さて、練習の仕方は大変シンプルでした。わたしが適当な区切りまで言った後を繰り返すという、言ってみればそれだけ。とても簡単です。でも、ペルシャ語は初めてという方も多かったので、漠然と「たくさん反復練習するんだろうな」と思っていたのですが、一回目の繰り返しでみなさん音の高低をほぼ掴んでいてびっくりしました。
日本語っぽくならないように、stとかvとか書いてあるところを注意深くその通りに読んでくださいましたし、みなさん、ポイントがよくおわかりでしたね。いやはやびっくりびっくり。
とはいえ一回で終わるわけにもいきませんから、反復練習を何度かやってターヘリー先生の朗読なんかも一緒に聞いたら予定していた1時間はあっという間に過ぎました。

普段全く交ることのない方々が、「ペルシャ語の詩を言ってみたい」という一点で重なって同じ時間をすごした、ということ自体がわたしにとっては興味深く、また不思議ないとおしさを持っています。
初めての試みにも恐れず参加してくださったみなさま、おいしいクミンクッキーを焼いてくださったPatinaの岩田さんと佐藤さん、誠にありがとうございました!

この一瞬を楽しめ、この一瞬こそが人生!

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(バラは美女の頬なり)
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# by salamx2 | 2016-07-15 01:58 | ehon_1607 | Trackback | Comments(0)

詩にまつわる絵本の展覧会、始まっています

いつの間にやら7月になっており、もう明日は七夕ですね。
成増Patinaでの三度目のイランの絵本展、4日より無事に始まっています。

何度も言うようですが、今回は詩にまつわる絵本だけを並べている特別な展覧会です。すでに来てくださった方に「詩を訳すのって大変じゃないですか?」と尋ねられましたが、そう、その通り、その通りです!で、その通りなために、ずっと前にイランで買ったすてきな絵の絵本も訳されずに在庫箱の中で沈黙していたのでした。
しかしこんなことではいけない、と思った結果が今回の展覧会です。イランの絵本は、言葉にしても絵にしても、詩という表現と切れようがない縁がありますからね。

並んでいるのは、「口をついて出てきた通りに書いてみました」という気負いのない言葉の連なりと、そこから導かれるように生まれた自由な絵と、さらにそのコンビネーションからにじみ出る「何か」を味わえる絵本たちです。
毎回「ゆっくりお楽しみください」とご案内していますが、今回もまた同じことを言います。ぜひ、一ページ一ページをゆっくり繰ってみてください。詩人と画家の会話に参加するような気分になれると思います。そしてそれは普段とちょっと違う絵本の味わい方になるのではないかな……

というわけで、展示は18日まで。お待ちしています!

8日追記:
web popasia‼︎で展示の様子をご紹介いただきました。こちら

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Patinaさんの印象的な棚は、今回はこちらに置いてあります。絵本の森という雰囲気。中にいると落ち着くのです。

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近くから見るとこんな様子。

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絵本はジャンル別になっていまして、これは『シャーナーメ(王書)』関連の絵本のコーナー。上と下の段にもあって10冊ほどあります。岡田恵美子先生著の参考書籍も。

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こちらはルーミーの『精神的マスナヴィー』関連。これも10冊近くあります。

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一番奥は現代詩人アフマドレザー・アフマディが文章を書いた絵本のコーナー。

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向かって左は「詩絵本のコーナー」です。

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いろいろな『オウムと商人』のコーナー。イギリスで出版されたマルジャーンの絵本もあります。

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そして今年の「ものがたるランチ」。昨年に引き続きマトンとセロリのシチューです。乾燥レモンの酸っぱさがきいていて今年もおいしいです。

なかなか昼間に会場写真が撮れず、マルジャーンやモルテザー、ヴァヒードの絵の展示の様子がうまく撮れない…写真がきれいに撮れたらアップします!
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# by salamx2 | 2016-07-06 16:09 | ehon_1607 | Trackback | Comments(0)

イランの絵本展Vol.3は詩の絵本を特集します

今年も夏はやってくる。ボローニャ展もやってくる。
ということで板橋区立美術館のボローニャ展関連企画としてのイランの絵本展、今年も開催いたします!

「イランの絵本展 Vol.3」
〜詩にまつわる絵本たち〜

時:7月4日(月)−18日(月・祝)11:30-19:00
*6日、7日、13日休み
場所:Cafe & Gallery Patina
175-0094東京都板橋区成増3-20-16-101
03-6909-9524

三回目となる今年は「詩にまつわる絵本」を特集することになりました。
詩に絵が添えられた詩絵本、古典詩が散文化されて絵本になったもの、詩人が物語を書いている絵本、はたまた詩人自体が絵本のモチーフになっているものなど、「詩の国イラン」ならではの絵本を展示します。
また、詩にまつわる絵として、ルーミー原作でマルジャーンが絵をつけた"The Parrot and the Merchant"の原画(2014年にシーモアグラスさんで展示したあの原画、再登場します!)や、『黒いチューリップのうた』の詩を書いたヴァヒード・シャリーフィヤーンさんの絵などを展示する予定です。

そして、今年もイベントをいたします。新しいこころみですよ。

イベント:自分の声で楽しむルバイヤート
オマル・ハイヤームの四行詩「ルバイヤート」のペルシャ語原詩を声に出してみようというイベントです。
「ルバイヤート」は日本で最も愛されているペルシャ語の古典詩。古くから様々な文学者によって美しい日本語にされてきました。でも、当然のことがなら、日本語になるとどうしてもペルシャ語のリズムや響きは失われます。朗読会をしてそれを耳で味わうという形もあるのですが、今回は聞くだけよりももう一歩踏み込んだことをやってみたいなぁと思いまして……そうして企画されたのがこのイベントです。
ペルシャ語を全くわからなくても大丈夫。日本語で意味をとらえつつ、ペルシャ語を声に出してみましょう。
なお、詩はこちらで用意しますが、ご希望がある場合には1週間前までにお知らせください。今回はルバイヤートに限定いたします。
日時:7月10日(日)14時より
会費:500円(イランのお茶とお菓子付き)
要予約:info@salamx2.comまでお申し込みください。
*ご予約の数が定員に達しましたので、募集は締め切りました。ありがとうございました。今後はキャンセル待ちのみ承ります。

世にも珍しい、詩の絵本の展覧会、お楽しみに〜。

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『神よ、すばらしいあなたよ』(絵モハンマドマフディ・タバータバーイー)より
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# by salamx2 | 2016-06-07 06:36 | ehon_1607 | Trackback | Comments(0)

8月11日は山の日

みなさま、今年から始まる新しい祝日のこと、ご存知ですか?
今年から8月11日は「山の日」というお休みです。

がしかし、サラーム・サラームのビージャンとマニージェカレンダーは8月11日がお休みになっていません…
ご購入いただいたみなさま、誠に申し訳ありません!痛恨の誤植が(いまごろ)発見されました。
8月11日は今年からお休みですので、ご利用のみなさまには、大変お手数ですが、赤マジックかなにかでキュッと丸でもつけていただき、山に思いをはせつつ夏休みの計画などたてていただきますようお願いいたします。
次回からはこのようなことがないよう重々気をつけて作成いたします。大変失礼しました。
なお、ささやかな正誤表も用意しましたので、ご希望の方はinfo@salamx2.comまでご連絡ください。

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(2004年、イランの山の写真です)
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# by salamx2 | 2016-06-02 23:51 | Trackback | Comments(0)